社会保険労務士コラム

人事制度は一度作ったら終わり?運用後に見直すべきポイントと改善の仕組み

  • 2025.11.13

人事制度は一度作ったら終わり?

運用後に見直すべきポイントと改善の仕組み

人事制度は、設計して終わりではありません。
運用が始まり、社内に浸透し、社員が制度を使い始めたときこそ、制度の“見直し”が必要になります。

制度は企業の成長や環境変化に応じて、柔軟に育てていくもの。
一度作った制度をそのまま使い続けるだけでは、現場とのズレや社員の不満が蓄積されてしまいます。

よくある見直しのきっかけ

制度を見直すタイミングは、企業によって異なります。
しかし、以下のような兆候が見られたときは、制度の再点検が必要です。

  • 評価結果に偏りが出ている
  • 昇格基準が現場の実態と合っていない
  • 社員から「制度がわかりづらい」「納得できない」といった声が出ている
  • 法改正や助成金制度の変更により、制度が古くなっている
  • 運用担当者が制度の判断に迷っている、説明に苦労している

こうした状況は、制度が“眠っている”のではなく、“ズレ始めている”サインです。
制度の目的と現場の実態が噛み合っていないと、制度は徐々に形骸化してしまいます。

見直しの進め方と注意点

制度の見直しは、単なる文言修正ではありません。
制度の目的・運用状況・社員の声を踏まえた、構造的な再設計が求められます。

たとえば、以下のようなステップが有効です。

  • 制度の目的と現場の実態を再確認する
    何のために制度があるのか、現場でどう使われているかを整理する
  • 評価基準や昇格条件の見直しには、現場との対話が不可欠
    管理職や評価者の声を聞き、実態に即した基準に調整する
  • 改定内容は必ず説明・共有し、納得感を得るプロセスを設ける
    社員が「知らなかった」「勝手に変えられた」と感じないようにする
  • 改定履歴を残し、社内FAQや説明資料も更新する
    制度の透明性と継続性を担保する

制度の見直しは、企業と社員の信頼関係を再構築する機会でもあります。
「変えること」ではなく、「育てること」として制度を捉える視点が重要です。

制度は“育てる”もの

制度は、設計・運用・浸透のサイクルを経て、企業の文化に根付いていきます。
しかし、環境が変われば、制度も変わる必要があります。
そのときに必要なのは、見直しと改善の仕組みです。

制度は「完成品」ではなく、「成長する仕組み」。
社員の声を聞き、現場の実態を踏まえ、法改正にも対応しながら、制度を育てていく。
それが、制度を“生きたもの”にするための唯一の道です。

制度は作って終わりではなく、使いながら育てるもの。
その視点が、企業の人事制度を“本物”にする鍵なのです。


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