在留資格ブログ

特定技能の今後

特定技能の現状

入管法改正により、新たな外国人材の受入れ制度として在留資格「特定技能」が創設されました。

2019年4月1日より運用が開始されており、運用開始後まもなく3年が経過しようとしています。

これまでの特定技能ビザの推移を見てみましょう。

(「出入国在留管理庁ホームページ」参照)

 

特定技能1号で日本に在留する外国人は着実に増えてきています。

また、新型コロナウイルス感染症の影響により、来日できていない特定技能1号の外国人の方々も少なからずいるため、新型コロナウイルス感染症の影響が落ち着けばもう少し増加するものと思われます。

ただ、特定技能の対象となる14分野での5年間の受入れ上限345,150人を考慮すると、10%程度にとどまっています。分野によっては受入れ上限の50%を超えている分野もあるものの、全体として特定技能制度の活用が進んでいるとは言えない状況です。

 

特定技能制度の見直し

特定技能1号:特定産業分野で相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事

家族(配偶者及び子)の在留資格は原則として付与しない

1年、6月、4月ごとの更新、通算で上限5年まで

分野別の試験等を通じて技能水準を満たす必要がある(技能実習2号の修了者は試験等免除)

日本語能力水準を満たす必要がある(技能実習2号の修了者は試験等免除)

受入れ機関又は登録支援機関による支援の対象

 

特定技能2号:特定産業分野で熟練した技能を要する業務に従事

家族(配偶者及び子)の在留資格を付与する

在留期間の上限は付さない

分野別の試験等を通じて熟練した技能水準を満たす必要がある

 

特定技能制度については、もともと2年後に見直しを行うこととされており、2022年3月頃から本格的に見直しが進んでいく見通しです。

そもそも、特定技能制度の活用があまり進んでいない理由としては、いくつかのことが挙げられます。

在留期間に上限があること

家族の帯同ができないこと

「建設」「造船・舶用」以外は特定技能2号への移行ができないこと

特定技能を必要としている業界が対象分野となっていないこと

特定技能1号では受入機関又は登録支援機関による支援が必要であること

コロナ禍の水際対策により外国人の新規入国ができないこと

 

これらを受けて、2022年1月14日には「特定技能制度・技能実習制度に係る法務大臣勉強会」が設置され、これから特定技能制度の見直しについて検討されることとなります。

一部報道では、「介護」を除くすべての分野で在留資格「特定技能2号」への移行が可能になると報じられていますが、現段階では政府からは公表はされていません。

しかしながら、特定技能制度の創設から今までの状況やこれからの日本の情勢等を踏まえた上で、特定技能制度や技能実習制度の在り方も含めて議論がなされるものと思われます。

 

 

各業界の働きかけ

現在、特定技能制度における特定産業としては「介護」「ビルクリーニング」「素形材産業」「産業機械製造業」「電機・電子情報関連産業」「建設」「造船・舶用工業」「自動車整備」「航空」「宿泊」「農業」「漁業」「飲食料品製造業」「外食産業」の14分野があります。

これらの他に、特定技能制度の特定産業へと認められるべく働きかけをしている業界もあります。

 

運送業界

公益社団法人全日本トラック協会は、運転に加え荷役・検品等専門性の高い作業を包含した道路貨物運送業務について、技能実習2号移行対象職種となるよう自民党の外国人労働者等特別委員会を通じて政府に働きかけを行うなどしています。

運送業界では、人材確保対策として外国人労働者の活用に向けた対応策の検討を行っているようです。

道路貨物運送業務が技能実習2号移行対象職種となれば、特定技能も視野に入ってくることとなります。

 

コンビニ業界

一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会は、人材不足が店舗経営に深刻な問題となっていることから、コンビニエンスストアを新たに特定技能に認めてもらうべく、自民党の外国人労働者等特別委員会を通じて政府に働きかけを行うなどしています。

2020年にはコンビニエンスストアの特定技能への追加が検討されていましたが、見送られることとなっていました。

 

産業廃棄物処理業界

産業廃棄物処理業界においても、慢性的な人手不足が続いており、運送業界やコンビニ業界と同様に、産業廃棄物処理を新たに特定技能に認めてもらうべく、自民党の外国人労働者等特別委員会を通じて政府に働きかけを行うなどしています。

 

 

新型コロナウイルス感染症の拡大により、観光業をはじめ多くの業界が影響を受けています。

新型コロナウイルス感染症の影響の落ち着きとともに、人の往来も増え経済も回復することが期待されます。

これにより、多くの業界で人手不足となり、その対策の一環として外国人労働者に頼らざるを得ない状況は少なからず生じるものと思われます。

 

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