厚生労働省から、令和3年10月末現在の外国人雇用についての届出状況が公表されました。
外国人雇用状況については、外国人の雇入れ・離職時に、氏名・在留資格・在留期間などを厚生労働大臣(ハローワーク)に届け出るよう全ての事業主に義務付けられています。
※外国人雇用状況はこれらの届出に基づく集計のため、届出をされていないケース等もあり、実際の数字を正確に反映しているわけではないものと考えられます。
大分県の外国人労働者数の推移
(「厚生労働省 外国人雇用状況」参照)
大分県の外国人雇用事業所数の推移
(「厚生労働省 外国人雇用状況」参照)
大分県における外国人労働者数については、全体として増加傾向にあるものの、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、2021年10月末では前年よりも減少しています。
一方で、外国人を雇用している事業所は増加を続けており、外国人を雇用する事業所が多くなったことが分かります。
2021年10月末時点での大分県の外国人労働者数は、7,313人となっています。
在留資格別では、専門的・技術的分野の在留資格(技術・人文知識・国際業務など)が1,137人(15.5%)、特定活動が298人(4.1%)、技能実習が3,528人(48.2%)、資格外活動(留学、家族滞在など)が1,292人(17.7%)、身分に基づく在留資格(永住者、日本人の配偶者等、定住者など)が1,058人(14.5%)となっています。
大分県の産業別外国人労働者数
(「厚生労働省 外国人雇用状況」参照)
2021年10月末時点での大分県の産業別では、製造業、宿泊業・飲食サービス業、卸売業・小売業、建設業などで多くの外国人労働者を雇用しています。大分県では、宿泊業・飲食サービス業で外国人労働者を多く雇用しているのが特徴的です。
2021年10月末時点での外国人労働者数は減少しています。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、厳格な水際対策もあり、外国人の新規入国ができない状況が継続しているため、外国人労働者数の増加も少なくなってきています。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が落ち着き、経済が回復してくるとともに人材不足となる可能性も考えられます。現時点では、水際対策などにより技能実習生や留学生は大幅に減少しているため、急に増やすということも現実的ではありません。
しかしながら、人手不足をアルバイトなどの資格外活動(留学、家族滞在など)で賄っている事業所も多いため、人手不足にどのように対応していくかが今後の大きな課題になりそうです。