近年、日本では東南アジア諸国を中心としてビザの要件緩和など外国人受入環境の整備が行われていることにより、外国人観光客が急増しています。
日本政府観光局(JNTO)が公表している統計資料によると、2013年に訪日外国人数は1000万人を超え、2014年には約1341万人となっています。2015年の訪日外国人数の暫定値によると、2000万人近くが訪日するのではないかと思われます。
このように、年々増加している訪日外国人数ですが、いつから増加し始めたのでしょうか。
それは、2003年にさかのぼります。
2003年に開始された、ビジットジャパンキャンペーンがきっかけです。
訪日外国人数が2010年までに1000万人となることを目標に、観光立国を目指すという動きが開始しました。
その後、2008年に観光庁が新設され、観光立国を行う枠組みが整備されてきています。
2013年には日本再興戦略が閣議決定され、2030年までに訪日外国人数3000万人を目指す「訪日外国人3000万人プログラム」が始動しています。これを受けて、2013年に東南アジア諸国に対して、ビザ要件の緩和などが行われました。
更に、国や地方自治体が連携して訪日プロモーションを行うことにより、訪日外国人数を増やすという動きが行われています。
このように訪日外国人数が増加することにより、観光業をはじめとして日本経済が活性化するという利点もありますが、そこから生じ得る様々な問題に対する対策も考える必要があるかと思います。